明鏡塾 ビジネス輪講会(平成24年9月~10月)のお知らせ

 

明鏡塾 2012 輪講会(神戸秋の部)明鏡塾ビジネス輪講会についてお知らせいたします。

スケジュール・場所等の詳細は こちら をご覧ください。

9月は締め切りましたが、10月はまだ空きがございます。

(9月21日17時現在)

 

[場所]  神戸市東灘区民センター 会議室5
神戸市東灘区住吉東町5丁目1-16 8階
JR神戸線 住吉駅直結(南側) 地図

 

(追記)
今年度は9月下旬の会で12回目になりました。今日(9月24日)は、明日の輪講会のコラムを仕上げました。輪講会のコラムも24個目になります。今回は中小企業概況(電機)と勝ち組の戦略です。初級向けのパナソニックとシャープの好事例を取り上げています。合わせて、情報通信技術分野での成功事例とその背景、各々が努力している点(Tips)を調査分析し、記載しました。

 

輪講会は月に二回程度、神戸住吉で9時~12時(3時間)開催されます。事業構築(収益の源泉の設計)の初心者を対象とし、経営環境の変化に応じて自ら事業の構造を変えていける力を養成することを目標としています。 専門的なところはやはりプロに任せた方が経営者としては賢い選択と言えるでしょう。しかし、自分の会社の切り盛りはできる限り自分でする方が良いに決まっています。理論的な背景の解説は勿論、実事例をふんだんに取り入れて、議論を行うことをモットーとしています。

 

強さとしなやかさを兼ね備えた経営者が自ら育つことが塾長の願いです。

 

明鏡塾コラムのタイトル一覧

第1回 事業構築とは何か  明鏡塾ビジネス輪講会
第2回 事業とは何か  船場丼池「お客さん」
第3回 Relationship Marketing  マイケル・デルの商才
第4回 人材育成と人的資源管理  人と人が織りなす事業
第5回 事業システムの構築  収益構造を考える
第6回 境界条件∂θ   顧客満足と安定収益
第7回 マルチプラットフォーム  フルクラウド
第8回 対象顧客は誰か  収益の源泉は何か
第9回 新規事業の考察方法  シナリオの重要性
第10回 失敗から学ぶ  失敗は成功のもと
第11回 シャープの凋落  虫歯とコンサルティング
第12回 中小企業概況(電機)  勝ち組の戦略
第13回 Leadership  戦に勝つチーム作り
第14回 継続して利益を得る  事業価値評価と経営判断

 

はじめに

経営者の皆さんからよく聞かれることは、どのように事業を組み立てて、運営していくかということです。特に経営者になって間もない方、新しい事業を始められた方に多い質問と言えます。
明鏡塾で度々申し上げていることですが、事業の成功の秘訣は、学ぶこと10%、その後に一生懸命に働くこと10%、運80%ということです。はじめに学ばなければ、成功への道は遠のくばかりです。
明鏡塾では伝統的に輪講という仕組みを使い、皆でテーマを決めて、事業の組み立て方と運用の方法を学んでいます。一人では学ぶことも仕事をすることも難しいのではないでしょうか。狭い視野で思い込みで突き進むことは、経営者の選択とは言えません。
様々な背景を持つ経営者と一緒に切磋琢磨される機会ですので、どうぞお気軽にお問合わせ下さい。輪講会は月二回程度、神戸市東灘区で開催しています。

 

明鏡塾の輪講会のポイント

アントレプレナーやスモールビジネスの経営者は自らの事業の収益構造を考え、経営環境の変化に応じて収益の源泉の設計をしなければなりません。そのような設計の実際の手法について講義し皆さんの発表を通じて議論を深めます。その際は、顧客満足度の観点から中長期的な視野で収益構造を組み替えていくことが大切と言えます。また、情報通信技術やデジタルマーケティングなどの経営効率の改善に結びつく要素や顧客関係構築に寄与する要素を意識しなければなりません。

 

テーマ一覧(平成24年度)

第1回 事業構築の基礎(1) ~収益性の高い事業を創設するために~
第2回 事業構築の基礎(2) ~温故知新:船場丼池スタイルを今に活かす~
第3回 事業構築の基礎(3) ~顧客関係の構築と事業モデル~
第4回 事業構築の基礎(4) ~人とチームにこだわることが大切~
第5回 収益の源泉の設計(1) 収益構造と設計指針
第6回 収益の源泉の設計(2) 顧客満足と境界条件
第7回 収益の源泉の設計(3) 事例研究#1
第8回 収益の源泉の設計(4) 事例研究#2
第9回 事業計画の考え方(1) 専門家ヒアリング#1
第10回 事業計画の考え方(2) 専門家ヒアリング#2
第11回 事業計画の考え方(3) 専門家からの助言#1(事業計画)
第12回 事業計画の考え方(4) 専門家からの助言#2(事業計画)
第13回 情報通信技術の活用(1) 新事業の構築のポイント#1
第14回 情報通信技術の活用(2) 新事業の構築のポイント#2

明鏡塾事務局

 

ACI Column 「戦略不全」

 

世界の亀山モデル

20120106今日の読売新聞朝刊でシャープの経営再建に伴うリストラが海外も合わせて8000人超と知りました。実際にはもっともっと増えるでしょう。当初から「世界の亀山モデル」というスローガンには違和感がありました。当時は有名女優を起用した広告を日夜耳にしたものです。

固定費も変動費も他国に比べて相当に高額な日本で、特別に品質の高い製品つくりに挑むという壮大な取り組みは脆くも崩れ去りました。当初より「いつまでもつかな」と気になっていましたが、地元阿倍野の会社を心の中で応援していました。今までも何度も常識を打ち破ることをしてくれた企業ですから。

しかし、日々の報道でボロボロになってしまった様を見るにつけ、この会社に欠けるものは実効性の高い戦略だと確信しました。つまり、技術力や営業力はあっても、戦略が機能していないのです。戦略がないのではないのです。機能していないのです。

 

柔軟な発想を阻害する何かが潜む

もともとシャープは電機メーカーの中では異質な存在で、どちらかと言えば東大阪の町工場のような気風を留める数少ない大企業でした。私が前職で通信事業子会社に出向した際、シャープ出身の上司の元で働いたことがありますが、彼もシャープの良き伝統を体現する尊敬すべき技術者でした。

しかし、彼が当時すでに「柔軟な発想」が売りの会社に「柔軟な発想」を口にできない雰囲気が蔓延していたと話していました。液晶電卓など誰も成し遂げなかった分野で大きなビジネスを開拓してきた会社に、その根源とも言える「柔軟な発想」を阻害する何かが潜んでいるというのです。

それから10年。よくよく見れば、今回の事件は、技術・営業双方から長期間に渡って具申のあったであろう「柔軟な発想」を経営側が軽視した結果だということが分かりました。詳細はブログには書けませんが、輪講会や経営懇談会では、経営者の方々とこの点をよく討議します。他人事ではない。

 

戦略が機能するとはどういうことか

学者のいう戦略と実務家の戦略は少々受け取り方が違うように思います。背景や責任が違うのですから、当然かもしれません。ここでいう戦略は実務家の、特に自分の後ろが崖っぷちの経営者の持つべき戦略です。例えば、虫歯になって歯医者に行くとき、皆さんはC1で行きますか。それともC4になってから行きますか。

私の尊敬する経営者は、企業規模を問わず、C1で行きます。予防保全の観点から、虫歯になる前に定期健診に行く人もいるくらいです。反対にC4になってから、根っこまでボロボロの歯を見せながら「助けてください」と泣きついてくる経営者もいます。でもその人、本当に経営者なのですかね。

「柔軟な発想」を持っている人、それを実現させようと一生懸命に努力している人は、社内にも大勢いるはず。業績が相当に悪化する前に、そのような人たちの具申を聞き入れて(つまりは自社の戦略に取り入れて)、何とか社業を好回転させられるのも経営者のはずです。いや、経営者にしかできません。

 

今日からできること

一度決めた戦略だから、中長期経営計画だからと、機能しない戦略をそのまま採用するのは止めにしましょう。戦略は立案するだけのものではありません。戦略は機能してこそ、戦略の戦略たる所以があるのです。機能させるためには、「柔軟な発想」を拠り所として、時宜を得たものに修正する勇気を持ちましょう。

シリコンバレーでは至極昔から当たり前のことかもしれませんが、上辺だけ真似してもうまくいきません。自社の身の丈に合った戦略が必要です。経営者と歯車の合う助言者(参謀)も大切です。何よりも意見を具申してくれる従業員なり取引先なり、そのような関係者が居てくれることが宝なのです。

戦略は不全になってからでは、もうどうしようもありません。内臓と同じです。元気なうちに、小さな会社でも、信頼できる人と一緒に見直しましょう。MBAホルダーが沢山いるから大丈夫なのではありません。きちんと経営者自身が取り組むことが大切なのです。そしてそれはあなたにしかできません。

(亮)